中国 北京と西安   その1  その2  その3  その4

料金について

北京と西安の各種施設を見学したがここで入場料について述べておく。下表はぼくが言った施設の当日の料金と過去のガイドブックをさがしだして調べたものである。数年で値上げしている。しかも何倍にもなっているものがある。

北京の施設 2009年今回入場料(単位 人民元) 倍率 2007、2008年ガイドブックでの金額と年度 倍率 2005年ガイドブックでの金額と年度 倍率 2003年ガイドブックでの金額と年度  
故宮博物院 60   60-2008   60-2005 1.5倍 40-2003  
頤和園 60   60-2008   50-2005 1.25倍 50-2003  
天壇 35   35-2008   35-2005   35-2003  
恭王府 40 2倍 20-2008          
北海公園 20 2倍 10-2008   10-2005 2倍 10-2003  
景山公園 2   2-2008   2-2005   2-2003  
雍和宮 25   25-2008   25-2005 値下げ 30-2003 民間
万里の長城 45   45-2008   45-2005   45-2003  
明十三陵 45   45-2008   45-2005 1.5倍 30-2003  
前門 20   20-2008   10-2005 4倍 5-2003  
天安門 15   15-2008   15-2005   15-2003  
西安の施設                
鼓楼 27 1.8倍 15-2007     2.7倍 10-2003  
鐘楼 27 1.35倍 20-2007     1.8倍 15-2003  
南門 40 4倍 10-2007     4倍 10-2003  
兵馬俑 90   90-2008 1.38倍 65-2005 1.38倍 65-2003  
半坡博物館 20   20-2007       20-2003  
小雁塔 50 3.3倍 15-2007     5倍 10-2003  
大雁塔 25   25-2007     1.25倍 20-2003 民間
華清池 70   70-2007     1.75倍 40-2003  
碑林博物館 45 1.5倍 30-2007     1.5倍 30-2003  
大興善寺 10   10-2007       10-2003 民間

一方、下の写真のレストランで募集していた求人の広告からみると1カ月の給料が欠勤無しのボーナス込みで1200元とある。一応、これは月給額か日給額か時給額か確認したが月額であると回答を得た。入場料が1日分の給料より高い場合すらある。これが文化を通じて人民に奉仕するなどというスローガンを持つ中国の実情だ。

2011年11月16日に中国政府は農村で年収1274元以下 (月収ではない年収です。) の農民が2688万人に減ったと発表している。しかし世界銀行では「1日1.25ドル以下」を貧困層と定義しているが元に換算すれば約2280元となる。そうであれば年収2280元以下の農民ははるかに多いことになる。


北京

西単、東単、王府井、琉璃廠、大柵欄、前門大街、珠宝市街、南鑼鼓巷、などの有名エリアの通りはすべて歩いた。前ページで記載した以外に景山公園、北海公園、后海、前海などの公園も行って歩き回った。

胡同(フートン)などに側溝がない。もちろん下水埋設はあり、30m間隔ぐらいで下水への排水口はあるのだが、これで雨水がすみやかに排水できるのかなと思う。大通り(大街という名称がついている。)でも側溝はない。

6時に起床し洗顔等をして6時半に出かけるとすでに市民は通勤や通学途上である。レストランも早朝は個人経営規模のところでもブュッフェ方式だ。

西安

長安の都として名高いので興味はあった。大きな門と城壁を越えて市内にはいるとごちゃごちゃしている。ガイドブックの地図でみると城壁はだいたい横つまり東西4km、南北3kmでかなり小さい。おかしい。西安博物館で展示を見ると下図のようであり唐の長安と言われていたころはもっと広い範囲であることがわかった。もちろん現在の市街地エリアはもっと広くなっている。整然とした道路はこの1400年ほどでくずれ、京都ほども残っていない。一番の違いは城壁の有無だろう。京都は秀吉が御土居を作ったが遷都したころはなかった。まあ塀程度はあったかもしれない。御土居も現在ではほとんど残っていない。

宿泊した五一飯店の五一とはどういう意味だろうかと考えていたがホテルに到着して英語名をみるとMay First Hotelとなっているので5月1日を略して命名したのだろう。5月1日はメーデーなのでそれを意味しているのだろうがなぜ英語名をMay Day Hotelにしなかったのだろう。古くからあるホテルということで「国家AAAAA級」となっている。改革開放政策以前に市営か、省営か国営かわからんが公営で建てられ当時はかなり高級だったのかもしれない。今は外資系がどんどん新しいホテルを建てているので改修はされているが並み以下だ。一応有限公司となっているので民営化されたみたい。しかしフロント横にホテル従業員の中の共産党員で優秀な人の表彰が部門ごとに写真入で貼ってある。「政治覚悟高」「業務技能強」「工作業績優」「先鋒作用好」と書いてその下に写真と氏名がある。(写真、氏名は後難を防ぐため黒帯で隠した。)

 

ぼくが泊まった部屋はスタンドの電球と廊下の照明、洗面所の蛍光灯と換気扇が壊れていたので電話したがスタンド以外は直さなかった。部屋を替えてもらおうかとも思ったがめんどうなので止めた。かつての「国家AAAAA級」なので部屋はかなり広い、ベッドもダブルベッド。フロアースタンドやテレビ、エアコンもある。これで188元だから、あまりきびしく文句は言えない。北京で宿泊した侶松園賓館ホテルは1泊430元だから半分以下だ。

兵馬俑 (Terra-cotta Army Museum)

西安2日目は兵馬俑に行った。 西安市内なら自分で行くが兵馬俑はガイドブックの地図でみると西安から50キロは郊外で遠いので前日にツァーを予約した。ちなみに北京と西安の都市地図をそれぞれ2つずつ買ったがどの地図にも軍事上の秘密なのか距離の縮尺バーは描いてない。だから中国製の地図では距離は推定するしかない。(通常ぼくの海外旅行みやげはその国の地図のみ) 地元中国人用のツァーは中国語のガイドでバス代、入場料をそれぞれ買う必要があるので英語ガイドで貸切マイクロバスですべて込みのツァーを予約した。値段はかなり違うがバス代、入場料、昼食代を計算すると法外な値段でもない。宿泊した五一飯店にツァー会社の営業室があったので入っていってツァーを聞くと18歳ぐらいの小娘が安楽いすにふんぞり返って壁にはったツァーメニュー料金表をあごで指し示すのでこっちも頭にきて机をドカーンと思いっきりぶったたいてやった。すると態度が変わって本社らしきところに電話して話すよう促すので話して契約成立。

兵馬俑ツァーなどの料金表

下はその拡大図 1番目の4つの観光地に行くツァーを申し込んだ。これがまたケンカの元になる。具体的には4つ目に書いてある秦の始皇帝陵 (Tomb of Emperor Qinshihuang) に行かずに民間のにせ地下陵墓に行った。

 

 

 

 

 

 

 

続きは順次執筆します。

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